温泉の「泉質」とは何か?自分好みの泉質を探してみよう
2022.10.5温泉地を訪れると、温泉に「泉質」という文字が記されているのを見かけたことはありませんか?
本記事では、この温泉の「泉質」とは何かという内容についてご紹介していきます。
温泉の「泉質」とは何?
温泉地により異なるお湯を楽しむことができる、ということを皆さんご存知かと思います。
お湯に溶けている含有成分の違いにより、温泉はさまざまな種類に分類することができるものなのですが、こういった温泉の種類のことを「泉質(せんしつ)」と言うのです。
この泉質を見ることで、温泉の大半の性格が分かるものだと言われています。
温泉地や温泉旅館では「どのような成分がどれくらいお湯に含まれているのか」を、一定のルールに基づいて記していることが多いでしょう。
温泉の泉質の種類について
温泉の泉質は基本的に10種類あるとされています。
単純温泉
含有成分が一定量に達していない、刺激が少なめで優しいお湯です。
「アルカリ性単純温泉」と表記されているものの大半は、pHが8.5以上あるとされる美肌の湯です。
適応症としては不眠症・うつ状態・自律神経不安定症といったものが挙げられます。
塩化物泉
身体の芯まで温めることができる熱めのお湯です。
塩分を多めに含んでおり、塩の成分が皮膚を覆うため保温効果も期待できます。
加えて殺菌効果も高いです。
適応症としては、冷え性・きりきずといったものが挙げられます。
二酸化炭素泉
気泡が身体に付着する泡のお湯です。
炭酸ガスが含まれている温泉であり、一般的に泉温が低めです。
身体全体に気泡が付着し、血流促進の効果があります。
適応症としては、冷え性・自律神経不安定症といったものが挙げられます。
硫酸塩泉
鎮静効果があって、肌の蘇生のサポートをしてくれます。
高血圧症・脳卒中といった症状にも有効で、痛風などの痛みを和らげてくれる作用も含まれています。
適応症としては、皮膚乾燥症・きりきずといったものが挙げられます。
炭酸水素塩泉
皮膚表面の分泌物・脂肪といったものを洗い流してくれる美肌の湯です。
入浴後。皮膚より水分発散が盛んになります。
適応症としては、きりきず・皮膚乾燥症といったものが挙げられます。
含鉄泉
茶褐色の「赤湯」が多く、鉄分を含んでいるお湯です。
女性特有とされる貧血・更年期障害といったものに効果的で、飲用することで効果が得られやすくなります。
適応症としては、鉄欠乏性貧血が挙げられます。
硫黄泉
独特な匂いを持っていて、非常に温泉らしいお湯です。
角質軟化をする「シミ予防のお湯」と言われています。
適応症としては、慢性湿疹・アトピー性皮膚炎といったものが挙げられます。
酸性泉
抗菌力が高い泉質をしており、とくに皮膚病に効果的だとされています。
しみる場合もあるため、入浴後にはシャワーで洗い流すのが良いと言われています。
適応症としては、糖尿病・アトピー性皮膚炎・表皮化膿症といったものが挙げられます。
放射能泉
微量な放射線で免疫力も上げられます。
痛風が適応症に入るとされる泉質であり、非常に数が少ない貴重なお湯なのです。
適応症としては、関節リウマチ・痛風・強直性脊椎炎といったものが挙げられます。
含よう素泉
「ヨウ素」が含まれており、殺菌作用は強めです。
身体全身の代謝を促進させ、内臓の働きを活発にし、美しい皮膚にすることができます。
適応症としては、高コレステロール血症が挙げられます。
おわりに
本記事では、温泉の「泉質」とは何かという内容についてご紹介しました。
温泉と一口に言っても、その種類としてさまざまなものがあります。
多くの温泉の中から自身にあった泉質を見つけ出し、身体のさまざまなお悩みを少しでも解消できるようにしていくことができると良いですね。